お知らせ
プログラムレポート ~農学デー~
2009年5月29日
東大EMPでは、座学だけではなく各種の研究室や実験施設の見学、フィールドワークなどもプログラムに取り入れています。第2期も5月8日に東大弥生キャンパスで「農学デー」を実施しました。
午前中は3つの研究室を見学しました。生物機能開発化学研究室では、阿部啓子教授より味覚認識・認知機構の解明をテーマとする研究について紹介の後、ある果実に含まれる甘味タンパク質が酸味を甘味に変化させる作用を実際に体験しました。魚類の浸透圧調節が研究テーマの水族生理学研究室では、多数のウナギやティラピアの水槽を前に、金子豊二教授より海産魚の陸上養殖について説明を受けました。また、植物の発病の分子機構の解明と植物医科学の展開を主要テーマとする植物病理学研究室・植物医科学研究室では、植物や微生物の遺伝子操作機器を見学の後、蛍光遺伝子を導入した病原体に感染して光る植物を観察しました。さらに各研究室では、これらの研究に取り組む若手研究者とのディスカッションが昼食もはさんで行われ、白熱した論議が展開されました。
午後はフィールドトライアルが行われ、弥生キャンパス内に発生する植物の病気を観察しました。同行の研究者の説明を聞きながら直接自分の眼で観察することは、受講生にとって大変貴重な体験で、病原微生物や害虫により発生する植物病がもたらす食料生産への被害を目の当たりにすることができました。
最後に、難波成任教授による「植物の健康」をテーマにした講義とグループディスカッション、プレゼンテーション、質疑応答で、農学分野に集中した1日を締めくくりました。