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2014年度の担当科目


大学院

  欧米経済史T(夏学期2単位、金U)

  現代欧米経済史「欧州統合史」(総合文化研究科「欧州研究」プログラム・欧州統合史と合併)(冬学期2単位、金U)

  現代ヨーロッパ経済史教育プログラム(CHEESE GRADUATE PROGRAMME

  東京大学エグゼクティブ・マネジメント・プログラム(東大EMP)


学 部

  経済史(冬学期4単位、木X・Y)

  学部演習(通年4単位、金X)



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大学院

欧米経済史T(夏学期、金U)

 近現代欧米の経済的・社会的な経験を跡付けながら、近現代経済史の基礎的な知識を習得するとともに、研究状況と、研究上の関心の変遷を概観する。産業革命期から現在までをいくつかの時期に区分して考察を進め、また、国際関係、農業、労働、金融、経済政策などのトピックごとにも考察する。
 参加者にはレポートや小報告を課すので、調べ、考え、発表する技も磨いてほしい。



現代欧米経済史「欧州統合史」(冬学期、金U)

 本講義は、この1世紀ほど(19世紀末〜21世紀初頭、すなわち現代)のヨーロッパにおける対立・摩擦と協調・統合の要因とその相互関係を分析し、アジアの状況と比較することにある。現代ヨーロッパ史のユニークな点は、それが激烈な対立を繰り返しながらも、長期的な趨勢としては確実に協調と統合の可能性を開拓してきたところにあり、第二次大戦後のヨーロッパ統合の進展過程やEUの現状に目を向ける際にも、摩擦、軋轢、齟齬、対立の側面を忘れることはできない。
 ヨーロッパが趨勢として協調と統合の方向に向かってきたことは否定できないが、本講義はその過程を、理性的な統合思想と「統合の父たち」に彩られた予定調和的な歴史としては描かず、19世紀以来の社会、経済、政治、学術等々さまざまな領域における共通経験の長い蓄積に注目し、対立と協調に作用した経済的条件、社会的条件、政治的条件、および、それら諸条件の相互関係に論及する。そうすることによって、密接な経済的相互依存関係は政治的対立を防止するとか、近代の国民国家や国益概念が衰退して統合が進展したなどの通俗的見解を批判的に検討するとともに、アジア統合の可能性を考える際に必要な論点を探ることもできるであろう。
 また、今年度は特に、ヨーロッパにおける通貨、財政、福祉社会の三面での危機に注目して、その原因と発生態様について歴史研究の知見を用いて考察することにする。
 授業計画
 T 導入・目的・方法
 U 相互依存的世界経済とその破綻
  1 相互依存的グローバル経済の展開 ―19世紀のヨーロッパと世界― 
  2 帝国主義・対立と相互依存 ―第一次大戦前のヨーロッパと世界― 
 V 二つの大戦と戦間期の経験
  1 破局と組織化の経験 ―第一次世界大戦― 
  2 「常態への復帰」か「戦時」の不可逆性か?
  3 世界経済の性格変化と大恐慌 ―協調の可能性と破綻― 
  4 再び組織化と破局 ―国際金融協調の実験― 
 W 戦後秩序の中でのEC/EUの形成と進化
  1 戦後構想と戦後
  2 ヨーロッパの再建・国際協調と冷戦
  3 ヨーロッパ共同体
  4 動揺と再編
  5 市場統合と通貨・金融面の調整
  6 福祉社会の危機
  7 財政・通貨危機
 X 結語と補論:統合史における軍事・兵器産業



学 部

経済史(冬学期、木X・Y)

1.講義の概要・目的
われわれの生きる現在は近現代の末端に連なっているから、現在を社会科学的に知ろうとする際に重要なことは、近現代の社会・経済の特質を、その前史や成立過程とともに理解することである。

Tでは経済史の課題と基本的な方法を概観し、Uでは前近代(中世)西洋の社会・経済との比較から近現代の特質を論ずる。Vでは前近代から近代への長い移行期(近世ないし初期近代)を、Wでは近代の市場経済・資本主義・産業社会・市民社会の構造と動態を、それぞれ欧米諸地域に即して解明する。Xでは近世・近代の日本経済を長期的なパースペクティブのもとで概観する。
 本講義の構成はおよそ以下のとおりである。
  T 導入
   1 経済史とは何か
   2 効率性と分業
  U 前近代
   1 総説:前近代と近現代
   2 共同体と身分制
   3 前近代社会の持続可能性と停滞
   4 前近代の市場、貨幣、資本
  V 近世
   1 総説:前近代から近代への移行
   2 市場経済と資本主義
   3 近世の市場と経済活動
   4 近世の経済と国家
   5 近世の経済規範
  W 近代
   1 産業革命
   2 資本主義の経済制度
   3 国家と経済
   4 自然と経済
   5 家と経済
   6 資本主義の世界体制
   7 近代と現代
  X 日本経済における近世・近代
   1・2 世界の中の日本経済ー比較と関係
   3・4 財政・金融
   5・6 人口・家族・労動供給


  
講義案内(2014年10月9日配付)

  経済史(2014年度)参考文献(2014年11月5日掲載)

  経済史受講者にひとこと、ふたこと履修上の注意(2014年11月5日掲載)

  経済史受講者にふたたびひとこと(成績評価とレポートについて)(2014年11月11日掲載)

  レポートの作成について(2014年11月11日掲載)

  レポート表紙(rtf版:右クリックで保存してください。ワープロで開いて書き込めます)(2014年11月11日掲載)

  レポート表紙(pdf版)(2014年11月11日掲載)






学部演習(通年、金X)


演習ガイダンス配付資料(2014年4月4日配布)

テーマ: 「成長戦略の歴史 ―効果と副作用―」

 現在の日本は長い平成不況からの脱出を目指しているが、長く深刻な不況を克服する政策の成否と副作用のありかを、過去の多様な事例を参照しながら、考察する。
 具体的には、(1)まず、1920年代のイタリア、ソ連、1930年代のドイツ、フランス、アメリカ、イギリス、日本、さらに1950〜60年代の欧米諸国と日本の成長戦略(恐慌対策、不況克服策、復興政策、所得倍増計画など)の諸事例を研究し、それらをいくつかの方に分類してみよう。(2)次に、それらの政策の短期的および長期的な効果と、副作用(輸出依存経済への傾斜、近隣窮乏化政策、外交的摩擦と戦争の危機、無駄な生産と膨大な在庫・滞貨の蓄積、賃金の下方硬直性、資本市場のクラウディングアウトなど)がいかに発生するのかを、型ごとに分析する。(3)最後に、ごく簡単に、現在の日本で採られている成長戦略の歴史的な位置や特性、そこに欠けている視点や要素は何かといった問題を検討して、各自が現在を理解し、将来を良い方向に変えるための武器として歴史を使いこなす力を養ってもらいたい。
 なお、個人研究・卒論のテーマは各自の選択に委ねるので、必ずしも今年度の演習のテーマに縛られ、また、それに配慮する必要はない。各自のテーマ選定は自由だが、テーマによって研究しやすいもの、しにくいもの、2年程度で卒論執筆にまで到達しがたいものなどあるので、とりあえずのテーマを決めるにあたっては、事前に相談されたい。



  演習教材(PDFファイル)




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